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2022-12-21

フジローヤル R-101での焙煎

久しぶりとなりました。 

ではフジローヤル1kg窯、R101での実際の焙煎についてお話していこうと思います。  

恩師のメソド

恩師のメソドと聴いてどれくらいの方が反応されたでしょうか。

おそらく一度でも焙煎の沼にハマってしまった方は読んだことのあるあの日記。

そう「焙煎日記」の焙煎メソッドです。

私の焙煎スタイルはこのメソッドに近い形で行っていました。

しっかり水抜きを行って、後半にしっかりカロリーを与えてディベロップを促すような焙煎となります。

実際のローストカーブです

私は手書きではなく、googleのスプレッドシートを使ってグラフにしながら焙煎しています。

焙煎量は300g

トータル13分程度

  1. あまり高すぎない余熱
  2. ボトムは100度を切る(80度台)
  3. 温度上昇に合わせて徐々に火力を増加
  4. 乾燥行程が終わったら一気に火力を最大に
  5. 爆ぜたら火力を戻す
  • 焙煎開始3分くらいからは8度/分上昇
  • イエロー通過後では6度/分
  • 爆ぜ手前で8度-10/分
  • ディベロップ後半は 2度/分

「これでいい」から疑心暗鬼へ

私は某氏の主宰する勉強会に所属していて、定期的に課題豆を焙煎して皆でカップをするということをしていました。

ある時、この方法で焼いたモンテコペイが得票を伸ばしたことがありずーっと焙煎について迷子であった私でしたが「これでいいんだ」と思うことができました。

しばらくこのスタイルで焙煎を続けていたものの、ある時から自分の焙煎にビターを感じるようになり、淹れて飲めば味はあるもののグラインド時のドライに香りを感じないようになりました。

何かのバランスが崩れた

何度どんな焙煎をしても変わらず何もわからない。。

焙煎しては落ち込む日々が続きました。

実は蓄熱

周りでR101をお持ちの方があまりいないことと、特に誰かに相談することもない私は、たまたまこの窯について話す機会がありそんな時にぽろっと

R101は後半暴れ出しますよね

という言葉を聞いて、一度は先の成功体験から「いやそんなことは・・・」

と思ったものの、いま抱えている問題と窯の特製を考えるとその通りだなと思うようになりました。


前に「R-101は火力が弱い」旨書きましたが、それを何で補っているかといえば「蓄熱」です。私の焙煎スタイルでいうと、爆ぜ前に火力を最大にした時の蓄熱を制御しきれず「上がって欲しくない時に温度が上がる」状態になっていたものと思います。

投入量が少ないのもそこに寄与していたはずです。

結果的にオーバーカロリーとなって外側が自分が思っているよりもローストされてしまい「バーン」状態になってしまっておりそれゆえに香りが欠損したような気がしています。

結局は蓄熱

では私はどうすれば良いのでしょう。

それはつまり蓄熱を利用して無理のない焙煎をしましょうということです。

具体的には

  • 投入量を窯7割6割程度に見直し
  • 投入後ボトムが100度前後程度になるような余熱
  • ドライングがかなり手前になってしまうので火力の見直し
  • 後半はある程度火力までにとどめ徐々に絞っていくような

いわゆるスカンジナビアンローストのようなスタイルにするか
あるいは焙煎教室で習うような、徐々に火力をあげていく無理な箇所をつくらないような

素直なローストを心がけるべきでしょう。

スペシャルティは素材の助けがかなりあって、無理をしなくても素晴らしい風味がでることとおもいますので、いずれにしても、原因と結果を素直に見つめて、思い込みをなくすことでしか、焙煎の沼を抜け出す方法はありません。

もう一つ、一般的にプロ向けの機器をつかうことも必要なことです。

プロ向け以外の機器は個体によって変な癖があったり、知ってる人しかわかっていない癖など至る所に対応せねばならないことが多いため、本質からズレたところに力をつかわなくてはならなくなります。

というわけでR101での焙煎方法について思うところはこれぐらいで

実に3年ぶりとなる更新でした。

読んでいただいてありがとうございます!